ESXi 無償公開と検証 5

ESXi でデータストアを設定する。

タイトルだけ書いて、放置状態になってしまっていた。
出張やらなにやらで忙しいとなかなか。

私の環境では、オンボードのHDDコントローラを認識しなかったので、データストアが存在しませんでした。

しかし、そのままでは使えないので、USBブートでESXiを起動して、iSCSI経由でデータストアを追加しました。
HDDのすべてがネットワーク経由となり、パフォーマンスが落ちましたが、アクセス不能よりはずっとマシです。

iSCSIでのアクセスをする場合にNICが一つしかないと、そのNICで

  • マネージメントコンソールからのアクセス
  • ゲストOSが行うすべての通信
  • データストアへのアクセスのすべて

を行うことになり、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。
その場合は複数のNICを構成し分離すべきです。

ちなみに、iSCSIとローカルのHDDを混在させることも出来ます。
ISOデータだけiSCSIに格納、なんてことも可能です。

通常のデータストア構成はお伝えするまでもないと思いますので、"ESXi3.5 update2におけるiSCSIの使用方法"を中心にお届けしようと思います。

個人で構築しているとなかなかiSCSIの専用サーバーを構築するだけの費用が出せません。
(リッチな方は別として)もちろん私も専用ハードに数十万円払えるほどお財布がHotではないので、Windowsサーバー上にソフトで実装して試しました。

Windows上で動作するiSCSI Targetはあまり数が多くない(そしてタダで使えるものはもっと少ない)のですが、色々犠牲にしてもタダでとりあえずうごけば良いのであれば、


StarWind iSCSI Target for Microsoft Windowsのパーソナル版
http://www.rocketdivision.com/download_starwind.html

StarPort
http://www.daemon-tools.cc/dtcc/download.php?mode=ViewCategory&catid=13

など。
マイクロソフトも製品としてTargetソフトを出していますが、タダではないです。
詳しくは次の記事がおすすめです。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070405/267477/

iSCSIでは一般的にserver側をTarget、クライアント側をinitiatorと呼称するようです。
initiator側はマイクロソフトも無償で提供しています。
今回のESXiもiSCSIinitiatorが搭載されているというわけです。

iSCSIInitiatorを使うときは、次の手順でInitiatorを有効化する必要があります。
デフォルトでは無効になってますのでご注意ください。

  1. VMware Infrastructure Clientで対象のserverにログインする。
  2. serverのconfigurationタブを開く
  3. 右側のhardwareの中にあるStorageAdaptersを開く。
  4. スクロールすると下の方にiSCSISoftwareAdapterが有るので、プロパティを開く。
  5. Configureボタンを押して、ステータスを有効化する。
  6. iSCSITarget側で認証を有効にしている場合はCHAPauthenticationタブで必要な設定(認証有効にして、アカウント入力を行う)
  7. Dynamicdiscoveryタブで、対象のiSCSITargetのIPとポートを指定する。(staticでも出来ると思います)
  8. いったんcloseするときにリセットする?みたいなことを聞かれるのでとりあえずOK。
  9. これで表示をrefreshするとiSCSISoftwareAdapterを選択したときにiSCSITargetで公開している領域が見える・・・はず。

次に、見えた領域を使用可能状態にする方法。
hardwareの中のStorageを選択AddStorageを押して、Disk/LUNでNext先ほどのTarget側領域から対象を選択。あとは表示に従って次に進んでいく。

ちなみにiSCSITargetを使用中に落としたりすると、ESXiの動作が不安定になったりします。
起動時もiSCSI_modの読み込み後、若干時間が掛かるようになります。